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まっすぐすぎないストレートパーマ

まっすぐすぎないストレートパーマ

色々説明する前にまずは先日の施術から。

クセがあって、つむじが後ろにある方は分け目がつむじまでつながって割れてしまうので、毎朝スタイリングしても割れが目立ってきたらストレートパーマのかけ時です。
襟足の毛も前に向いちゃって大変そうです。
この方は前回は半年前にかけたんですが、根元のクセがでて毛先のまとまりも悪くなってきているので、スタイリングを楽にしたい、と。

こんな感じ。いい感じです、とても。
4枚目のやつはリンゴのトリートメント後なのでアイロンしてますが、上3枚はドライヤーのみ。
美容師のできることはここまで。
これをどれだけきれいに維持できるかはお客さんのケア次第です。
最低1週間は髪がまっすぐな状態を長く保った方がいいので、寝癖はしっかり直して、夜もしっかり乾かして結ばないでもらって、できるだけ耳に髪をかけないほうがいいです。

以下、お客さん用の細かい説明になるので、興味のある方どうぞ!!

説明つらつら・・・

よくね、「まっすぐすぎないストレートパーマでお願いします」って言われるんですよ。
わかりますわかります。こちらももちろんストレートパーマ(縮毛矯正)をかけていないような自然なストレートヘア目指しているので。

4時間かかるようなメニューも1分の動画にまとまっているから、いかにも簡単にやっているように感じてしまいますね。
薬塗って伸ばして終わりみたいな感覚になっちゃいますよね。

でもね、そんなに簡単じゃないんです。
まずかける前の状態をよーくチェックして、

襟足がクセ強くて、顔まわりは髪細くて、傷みやすそうだなぁ。
時間差で塗っていこう。
すでにストレートかけた毛先はやり直す必要はないけど、パサつきが出てるからトリートメントはやったほうがいいなぁ。
根元の伸びた5センチの部分だけ薬塗って、すでにまっすぐになってるところに薬ついちゃうとダメージ進めてしまうからはみ出さないようにして・・・
なんか全体的にべた付いているような??リセットしたほうがリスクない感じが・・・

みたいなことを考えているわけであります。
なかなか難しいと言いますか、簡単にできることではないんですね。
ストレートパーマをかける前の髪の状態もかなり重要なんです。
髪の状態によっては栄養補給をしっかりしてからやる必要があるし、1回で満足いく感じにはならなそうなときもある。けど、適正な施術を繰り返していけばだんだんいい感じにしていくことももできます。

例えば、
「半年前ごとにかけてるので今回は根元だけでお願いします!まっすぐすぐ過ぎない感じで!」っていうオーダーの場合。
すでに毛先はかけたことあって結構ダメージしてて髪をかなり削いである状態でだったら根元をどれだけ適正にかけてもシャキーン!!って見えます。

じゃあ、どうすればいいの??って話をしていきましょう。

自然なストレートヘアにするための重要条件

・ダメージさせすぎない
・適正な薬剤選定
・カットの技術
・髪の毛の長さ

こんな感じですかね。

ダメージさせすぎない

ダメージが進行すると髪は硬くなりシャキーンって見えます。ダメージはですね、美容師の薬剤選定とお客さんのホームケアにかかっています。

先にホームケアの説明から。

ストレートかけたてはいい感じだったけど、時間が経つにつれて髪が硬くなってきたっていう経験はありませんか??ダメージが積み重なる分だんだん硬くなるので、どんなに頑張っても逃れられないのですが、硬くするのを遅くすることはできます。
ホームケアにはダメージケア用がおすすめですが、市販のベタベタした成分が入ってるごまかすやつではなく、シャンプーの中にもケラチンなどの髪の成分が含まれているもがおすすめ。おすすめ、というかを硬くしたくないのなら必須アイテムですね。
ダメージが進めば進むほど、髪がバシバシになってまとまらないためまっすぐ感が強くなります。
ストレートパーマをかけた後も毎日のケアで髪の負担を減らしましょう!

適正な薬剤選定

薬剤選定って美容師がしますよね、当たり前ですけど。
何を基準に選んでいるかというと、ダメージとくせの強さなんですね。
基本的に薬の強さはくせの強さと髪の状態によって決めるので、お客さんが選べるのもではありませんが、予約の時点でストレートの種類を選ぶのならで松・竹・梅があったら“竹”以上がおすすめです!
一番リーズナブルの梅は健康毛用(カラーもパーマもしてない)の方やとりあえずまっすぐにしたい人ならいいと思うんですが、カラーやダメージが少しある方はストレートパーマだけでなく、薬つけるまえに栄養補給が必要だったり、アイロン前の栄養補給が必要だったり、ところどころ栄養をいれたりするのでアプローチの幅が広がります。(きっとうちの店以外も。)そういう意味で竹以上です。間違いなく梅でやるより、スタイリングが楽だしダメージが抑えられます。
でも!!来店時に家でしっかりアイロン入れて、重めのオイルでセットしてきた感じだとダメージもくせの強さも見誤る可能性大です
どんなに腕のいい美容師でも無理でしょう。
ホントは結ぶのも控えたほうがいいくらいですがくせ毛の方には酷ですよね。
とりあえず当日の重めのオイルとアイロンは控えましょう。

カットの技術

ストレートパーマのときのカットはかなり繊細です。
量を減らしすぎてもダメ、重すぎでも毛先にパツっとした感じが残る。
適度な質感調整が重要です。
ただ髪の量ってかなり好みがでますよね。
「もうちょっと軽くできます??」って仕上がり時に言う方もいると思いますが、軽すぎると持ちが悪くなります。
適正な重さであれば6か月もつのが毛先が軽すぎて4か月でクセが気になったり、
ピンピン短い毛が気になったりします。
ストレートパーマですが大事です、カット。

髪の長さ

ストレートパーマって髪が長ければ長い方が長持ちしますし、自然な丸みをつけやすいです。男性やショートヘアで縮毛矯正をあまりお勧めされない(!?)のはまっすぐになりすぎて自然な感じに見えづらいからですね。
あと、一度でもストレートパーマをかけたところは基本的にストレートのままですが、髪が短いとくせ毛の割合がすぐに増えますよね。
最初の写真のお客さんは表面の髪の長さは20㎝くらいですが、襟足の長さは3㎝くらい。
2か月経ったら2センチくらい伸びるんですが、表面は22:2ですが、襟足は5:2ですよね?
パッと見た感じはクセが気にならないかもしれませんが、内側のクセが伸びてしまっているというのはスタイリングが大変になる原因の一つです。
覚えておくとよいでしょう。

最後に

ストレートパ―マラッシュになる梅雨前に書きました。

ここ数年はInstagramやTikTokやYoutubeのショート動画でストレートの動画がよく出てくるんですが、見てみると大体というか全部の動画でストレートパーマだけでなく、トリートメントもしてますね!
まっ、その方がきれいに見えますから動画に載せる美容師からしたらよりきれいに見えたほうがいいですからね!
だから「この動画みたいにさらさらにしたい!」って方は“竹”または“松”を選択する必要があります。
ただくせを伸ばすだけでは見た目も手触りもサラサラにならないことを美容師は知っているので、トリートメントをするわけですね。もちろん美容師からすれば極上を目指したいわけですが、お客さん本人からすれば料金の問題もあるのでそこはお客さんの判断でどこまで目指すかを決めてほしいところですね。

くせを伸ばしてサラサラな髪を手に入れるために、お客さんも協力したほうがいいことがあります。
縮毛矯正のペースやカラーやブリーチ(ハイライト含む)の有無などの髪の履歴を覚えておきましょう。普段のスタイリングでアイロンを使うかを伝えましょう。美容師がダメージを見極められるように当日のアイロンとスタイリングオイルは控えましょう。
髪の履歴が複雑であればあるほど繊細な作業になるし、薬も塗り分けが必要になるので、料金も上がります。
4時間くらいはかかると思ったほうがいいです。
「急いでます」とか伝えると反応の早い薬を使われたり、ドライやアイロンを高温でやられたりしてダメージさせられる可能性大です。だから遅刻も厳禁ですよ。
あとは美容師を信じて待つのみ。
僕たちはさらっさらを目指します!!

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