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美容師辞めてみました

過去の話。

僕が一度美容師をやめたときはもう気が付けば10年くらい前の話。

辞める前後にはいろいろ周りから言われましたが、一度辞めたこといろんな発見がありました。

お客さんと話していても、みんな仕事や他のことでも、辞めたいなぁって思ったことがある人の方が多いはず。(!?)

同じところで続けている理由が“ずっとやってるから”“みんながやってるから”“環境が変わることがなんとなく不安”とか自分のために続けている理由じゃなかったりもするっぽいです。

いろんな理由があると思いますが、何かをずーっと辞めるか悩んでる人は一度辞めることもあり!だと思ってます。

一回美容師辞めた理由

僕の場合は、給料や拘束時間や、会社の方針や、スタッフが社長に媚を売る感じや、自分の売り上げのためにお客さんを取り合ったり、指名数をズルして増やしてたり、それを放置する上司との意見とのぶつかりあいなど、いろんな原因で最初務めたお店を辞めました。

ズルして売り上げを上げてる人がいると、まじめに働いてる人が過小評価されちゃいますからね、もったいない。

価値観ってその時によって変わりますけど、当時の僕にとってそこにい続けることは無理でした。(いや、今も。)

勤めた期間は5年弱くらいですね。

カットやカラーなどの美容師そのものの仕事は好きだし、担当していても担当していなくてもお客さんと話すのも好き、自分が何度も練習して習得した技術が増えることや、仲の良い同僚もいるし、スタイリストを続けていくことで指名してくれるお客さんが増えることにも喜びを感じていました。

でも辞めたい。

好きなことも嫌いなこともいっぱいある。

まとめると『美容師は好き。でも環境が嫌い。』だったんですよね。

その会社にいながら待遇などの環境を変えられるほど上の立場ではなく、環境を変えるためには自分の職場を変えるというのが手っ取り早かったんですよね。

結局、当時は『仕事のやりがい』<『仕事の環境』、になって辞めました。

一度違う環境に身を置くといままでがどんな環境だったのかわかる

でももしかしら世間から見たら普通の環境なのに、山田の捉え方が悪いって場合もあると思うんですよ。

「文句言ってるけど、それくらい普通だから。」って言われる可能性もある。

環境が悪いのか、自分の捉え方が悪いのかを納得させる方法って、僕の場合は一度職場を辞めることだったんです。

比較的すぐに会社を辞めることが(無事!?)決まり、お客さんに店を辞めることをお伝えしていくうちに、残念がってくれるお客さんがいたり、営業が終わり練習をしないですぐに帰って拘束時間が減ったことで、

(やっぱり美容師自体の仕事が好きだったんだな)って改めて思ったんです。

、でやっぱり美容師自体は続けたい!でも職場は変えたいって思って。

すぐに他の美容室に転職する選択肢もあったんですが、当時は『サービス』とか『接客』とかに非常に興味を持っていてちょうど僕が辞める時期にサービスに非常に定評のあるホテルがスタッフを募集してたんですね、派遣社員で。

また美容師に戻るしってことで、結局、そこのホテルで働くことになりました。

派遣社員ですが、一応ホテルマンです。

もう10年くらい前なので名前も出しちゃいますが、東京ミッドタウンにあるリッツカールトンっていうホテルなんですけどね。

そこの環境が会社員と比べたらいいのか悪いのかはわかりませんが、最初務めていた美容室の環境と比べものにならないくらいよくて、(え、美容師以外の環境ってこんな感じなの!?)という発見したことを覚えています。

もちろん残業はあるものの、拘束時間も長すぎないし、休憩もしっかりとれて、社食もあるし、仕事の教育も丁寧など、仕事をしているのに体に鞭打って働かなくていいんだって思えた瞬間でした。

それに比べ、いままでの美容室だと、9:00~24:00は店にいて、お昼休憩時間0~30分、時給計算してはいけない給料、残業代は1ヶ月で5時間分しかつかない、会社のイベントのための費用を給料から天引き、会社の文句ばっかり言ってるスタッフなど。

美容師の仕事の“やりがい”という言葉を引き換えのザ・ブラック企業。

職を変えたことは、仕事をしても疲れ果てなくていいんだなって思った瞬間でした。

違う仕事して意味あったん??

よく言われるのは「なんでホテルマンやったん??www意味あるん??」

みたい発言。

僕の中では意味は大あり。

まず自分の身を置く環境が“正常”なのかを見極められたこと。

あとはホテルマンも美容師も大きいくくりでサービス業なので、お客様対応では非常に勉強になることばかりだったし、高級ホテルで働いたことで、そこに行かなければ経験できなかったことばかりだったので仕事以外でも経験できたってことは自分の中では非常に貴重で必要な体験でした。

一番高いお部屋は一泊200万円、ハリウッドセレブやプロスポーツ選手とかが泊まりに来るホテル。

他の職場では体験できないようなことを体験できたことが自分の中で大きな出来事でした。

日常的に仕事をしに行ってるのに、目の前に来るゲストは非日常的な光景ばかり。

楽しかったなぁ。

辞めたことで失ったこと

失ったことってあんまり思いつかないんですよね。

でもいままで普通に続けていたことをやめることって結構勇気がいることですよね。

たぶん多くの人にとっては大学や専門学校を卒業したら定職に就くっていうのが(世間的な)当たり前だと思うので、正社員じゃないってことが不安になるかもしれません。

でも正社員として働いていた美容師という立場を失っても他に失うものはなく、(周りはこういう環境なんだなぁ)っていういままでの自分が狭い世界で生きていたんだなってことに気付きました。

毎日顔を合わせていた同僚とも会えなくなりますが、仲のいい人とはずっと連絡も取るだろうしそんなに問題はなかったな。

また新たな出会いもあるし。

美容師時代の当時の上司から言われていた、

「結局うちの店が一番働きやすいから!」っていう発言も働きやすい環境は本人にしかわからないので自分の意思を尊重してよかったなって思います。

ホテルマンを経験したその後・・・

計画通り半年間ホテルマンを経験した山田は、『また美容師の仕事をしたい!!』というモチベーションを取り戻し、また新たに職場を探し始めた山田。

でも美容業界って薄給、長時間労働、うまくなりたきゃ寝ないで練習いっぱいしろっていうのが常識的な業界だったので、『この店で働きたい!!』っていうお店がない。。。

そんなときに声をかけてもらったのが、最初働いていた会社が一緒違う店舗だった先輩。

一緒に働いたことはなかったけど、休みの日にテニスをしていたただ仲のいい先輩。

誘ってもらったお店は、フリーランスの美容師が集まるお店。

フリーランスなので基本給なし、完全歩合制、休みも自由。そんなお店。

今でこそフリーランスの美容師なんていっぱいいるけど、当時は全然いなくて「こんなに自由に美容師やっちゃっていいんすか!?」みたいな感覚。

10分とかでお昼ご飯を燃料補給のように詰め込んでいたのに、「90分空いてるんでランチ行ってきまーす」みたいな。

もちろん、自由だからといって休みを多くとれば給料も下がり大変だし、風邪を引いたって休まなきゃいけないし保証もないから給料は下がる。

でも逆に(多少休んだって最低限給料もらえるわ)って思っていた雇われていた時代(←おい!!)とは違い、(体調管理も自己責任!!)と意識が変わり、私生活も生活習慣はよくなった気がします。

最後に

山田の思い出話におつきあいいただきありがとうございました。

よく「3年は仕事を続けなさい」とか言われますが、環境が良くなかった場合は例外ですよね。

新しい環境に足を踏み入れるのだから、あとから入る側の人が合わせることが多いけど、社会的に良くないことは合わせる必要はないですよね。

個人的な考えですが、

ちょっとだけ負荷をかけると少しづつ成長できたりすると思うんですが、

負荷をかけすぎると体を壊したり、いろんなところに支障がでてしまいます。

だから体も心も無理は禁物。

少し前の考え方で“無理して頑張る”みたいなのが日本人の美徳みたいなこととしてとらえられていたみたいですが、

もう時代は違うので無理しすぎずやっていきましょ!ってお話でした。

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